なぜシフトメーションは存在するのか──現場を支えるしくみを、事業として成立させるまで

シフトメーションと聞いて、「シフトを自動で作るSaaS」を思い浮かべる方は多いかもしれません。ただ、株式会社シフトメーション 代表取締役の能塚正基が見ているのは、そのさらに先にある、もっと大きな課題です。医療・介護・宿泊・サービス業。社会インフラを支える現場には、人が人に向き合うことでしか成立しない仕事が数多くあります。その現場が今、構造的な危機に直面している。

なぜ、この地味に見える領域に向き合い続けるのか。

なぜ今、この市場に大きな可能性を感じているのか。

そして、どのような仲間と次の成長をつくっていきたいのか。

創業から現在までの意思決定を一本のストーリーとして、能塚に聞きました。


私たちは「シフト自動作成SaaS」をつくっているわけではない

私たちは自分たちを、シフトを自動で作る会社とは捉えていません。向き合っているのは、医療・介護・宿泊・サービス業など、社会を支える現場に生じている構造的な課題です。本来であれば、スタッフの育成、利用者・患者・顧客への対応に使われるべき時間が、まず現場を成立させるための管理業務に費やされている。この構造を変えたいという思いが、シフトメーションを続けている理由です。

シフトはその入口に過ぎません。その先には、人員配置、定着、採用、売上、サービス品質といった、より大きな課題が連なっています。難所を一つ突破することで、隣接する複数の課題へ広がっていく。最初からそういう構想を持っていました。


「重要なのに見過ごされてきた課題」への違和感

出発点にあったのは、現場の重要な業務ほど「複雑なのだから、人が時間をかけて支えるしかない」とされてきたことへの違和感でした。シフト作成は、その典型です。専門職の現場では、毎月20〜30時間をかけて作成することも珍しくありません。資格、法令、夜勤、希望休、人間関係まで考慮しながら、毎月必ず完成させなければならない。その重さは現場責任者の見えない努力によって成り立っており、時には持ち帰り残業のような負担につながる。それでも経営からは見えづらく、課題として認識されにくい。そこに構造的な歪みがあると感じていました。

重要で、現場には確実に負荷がかかっていて、しかも継続的に発生する。

それなのに、「そういうもの」として処理されてしまっている。

この状況は、変える必要があり、変える価値があると思ったのです。


困り方が深く、技術的難度が高く、だから事業になる

この課題を「事業に値する」と確信したのは、三つの理由からです。

一つ目は、困り方の深さと継続性。毎月必ず発生し、解決されなければ現場が回らない。代替のきかない業務です。

二つ目は、技術的な難度。資格・法令・希望・公平性など、数多くの制約を同時に満たす最適解を出すことは、単純なツール化では解決できません。これは参入障壁でもあります。難しい課題を正面から解けたとき、事業として強い価値を持つと考えました。

三つ目は、顧客理解の深さが競争優位に直結すること。どこで導入が止まり、どうすれば定着するのかまで理解して初めて意味のあるプロダクトになる領域です。シフトメーションはその理解を、営業・CS・開発・組織づくりに一貫して反映してきました。機能差だけでは勝てない市場だからこそ、ここが優位性の源泉になっています。


解いているのは「現場と経営を支える改善のしくみ」

シフトメーションが目指しているのは、単なるシフト作成の効率化ではありません。現場運営を属人的なものにせず、現場と経営の両方が改善を積み重ねられる状態をつくること。それが私たちのゴールです。

シフトは、誰を・いつ・どこに・どの条件で配置するかという意思決定の集合です。特定の優秀な管理者の経験や頑張りに依存している状態では、運営は成り立っても再現しにくく、改善も進みにくい。ここをしくみとして扱えるようにすることは、工数削減だけでなく、現場と経営の両方を継続的に良くしていく基盤になると考えています。


理念だけではなく、事業として伸びる証拠が揃ってきた

今、シフトメーションが伸びると考えている理由は、理念だけでなく、事業としての手応えが着実に積み上がってきているからです。難しい領域で顧客に価値を出し、継続的に利用していただき、伸びる理由を説明できる段階まで来ています。

加えて、私たちは足元の事業を成立させることを重視してきました。大きな構想に挑みながらも、十分な手元資金があり、黒字化も実現しています。これは守りに入っているということではなく、長く勝ち続けるための体力を持てているということだと考えています。

理想を語るだけではなく、継続的に価値を届け、事業として伸ばしていける。

その前提が整ってきたのが、今のシフトメーションです。


集まっているのは、派手さよりも本質的な価値づくりに関心がある人たち

シフトメーションに集まっているメンバーに共通しているのは、派手さよりも、本質的な価値づくりに関心があることです。難しいけれど、解く価値の大きいテーマに向き合いたい人が集まっていると感じています。現場を知らずに語るのではなく、現場の複雑さに敬意を持った上で、どう解くかを考えられる人が多い。このテーマに惹かれる人には、そうした共通点があるように思います。

また、社会的意義があるだけでなく、事業として伸びる現実味があることも、強い人材が集まる理由だと思います。

「意義はあるが遠い話」ではなく、「意義があり、かつ今ここで勝ち筋が見え始めている」

この両方が揃うテーマは、それほど多くありません。


活躍するのは、正解のない難しさを前向きに扱える人

活躍しやすいのは、正解のない課題を前にしても他責にせず、構造で捉えて前に進める人です。たとえば、最適化の結果が現場に受け入れられなかったとき、「アルゴリズムの問題」で終わらせるのではなく、「なぜ受け入れられなかったのか」をヒアリングで掘り下げ、次の仮説に変えられる人。そういう動き方ができる人は、この領域で強みを発揮します。

一方で、整った環境や最初から用意された勝ちパターンを強く求める方には、現時点では合わないかもしれません。未完成なものをより良くしていくことに面白さを感じられるかどうかが、大きな分岐になります。


今入る意味は、「勝ち筋が見え始めた会社」を、まだ自分たちで形づくれること

いまシフトメーションに入社する意味は、勝ち筋が見え始めた会社でありながら、まだ大きな余白があることです。ゼロから何かを立ち上げるだけのフェーズでもなければ、完成したものを運ぶだけのフェーズでもありません。今は、個人の意思決定や実行が、会社の形に大きく影響するタイミングです。1年後、2年後になれば、役割も組織もさらに整理されていくはずです。それは健全なことですが、今ほど会社そのものをつくる側に立ちやすい時期ではなくなると思います。その意味で、いまは非常に面白いタイミングです。


最後に──いま、このタイミングでご一緒したい

シフトメーションは、便利なソフトウェアをつくる会社ではなく、サービス現場の構造課題を変えようとしている会社です。取り組んでいるテーマは難しく、理想論だけでは前に進みません。ただ、解けたときに社会に残る価値は非常に大きい。事業として伸びる証拠が揃い、それでも会社の未来を自分の仕事で大きく変えられる余白がある。この二つが同時にある会社は、多くありません。

人が人に向き合う仕事を支えるしくみを、本気で事業にしていきたい。そう思える方と、今このタイミングでご一緒したいと考えています。

株式会社シフトメーションでは一緒に働く仲間を募集しています