ホーム › シフトのつくりかた › 宿泊 › ホテルのシフトの組み方|予約の繁閑に合わせる4つの手順と自動作成の使いどころ

宿泊

ホテルのシフトの組み方|予約の繁閑に合わせる4つの手順と自動作成の使いどころ

シフ子ちゃん執筆:シフ子ちゃん(シフトのつくりかた 編集部)公開日 2026.10.05 読了時間 約10分

XでポストFacebookでシェアLINEで送るはてなブックマークに追加この記事のURL

ホテルのシフトの組み方|予約の繁閑に合わせる4つの手順と自動作成の使いどころ

繁忙日に限って人が足りず、閑散日には人が余っている。団体予約や急なキャンセルが入るたびに、シフトを組み直している。これまでのシフト表を参考に何とか形にはしているものの、何を基準に、どの順番で組めばよいのか自信が持てない。フロント・客室・レストランの責任者として、そんな悩みはないでしょうか。

この記事では、シフト作成の経験が浅い部門責任者の方に向けて、ホテルのシフトを何から決めればよいかという出発点から、繁閑差に強いシフトの組み方の手順、早番・遅番・ナイトの回し方、兼務・応援の組み込み方、予約が変わったときの対応、そして自動作成の使いどころまでを、実際に組む順番どおりに整理します。

この記事の結論

  • 出発点は予約状況から日ごとの必要人数を先に決めること。人から埋め始めると、繁忙日が手薄・閑散日が過剰になり、人件費と接客の両方で損をする
  • 必要人数が決まったら、ナイトなど負担の大きい枠から固定 → スキルの高い人を各日に散らす → 最後に希望を入れるの順で組むと手戻りが減る
  • 予約の変動が大きい施設では、「一部だけ作り直す」ことができるかが効率を大きく左右する

1. 出発点は「日ごとの必要人数」を先に決めること

シフト作りに慣れていないうちにやりがちなのが、「まずAさんを早番、Bさんを遅番に…」と、人から埋めていくやり方です。過去のシフト表を参考に組んでいても、結果的にこの形になりがちです。この方法だと、手が空いている人を並べた結果として人数が決まるため、繁忙日が手薄になり、閑散日に人が余ることが起こりがちです。前者は接客品質の低下に、後者は人件費のムダにつながります。

人から埋めると閑散日に人が余り繁忙日に足りなくなるが、日ごとの必要人数から決めると過不足なく配置できることを比べた図
図1:人から埋める場合と、必要人数から決める場合(シフトのつくりかた 編集部作成)

そこで最初にやるべきなのが、予約状況をもとに日ごと・ポジションごとの必要人数を決めることです。毎日細かく計算する必要はありません。繁忙日・通常日・閑散日のように数段階に分け、段階ごとの人数をあらかじめ決めておくと、毎月の作業が楽になります。

日の区分(例)目安の考え方(例)フロント早番フロント遅番ナイト
閑散日平日で稼働が低い日4名4名3名
通常日平日の標準的な日4名5名3名
繁忙日週末・連休・団体チェックインがある日5名6名4名

人数は施設の規模や客室数によって変わるので、上の表はあくまで例です。基準を決めた経験がなくても心配はいりません。直近数か月のシフト表と予約状況を並べ、「うまく回った日は何名だったか」「足りなかった日は何名だったか」を振り返ると、自部門の基準が見えてきます。迷ったら、現場のベテランスタッフに「この日は何名いれば回るか」を聞くのも近道です。宴会や団体が入る日は、区分とは別に「料飲を2名追加」のような上乗せルールを決めておくと判断がぶれません。

2. 繁閑差に強いシフトを組む4つの手順

必要人数が決まったら、次の順番で組んでいきます。慣れていないうちは順番が前後しがちですが、この順番を守るだけで、組み直しの回数が大きく減ります。

必要人数を各日に当てはめる、ナイトなど負担の大きい枠から固定する、スキルの高い人を各日に散らす、最後に希望を入れて調整する、の4つの手順を示した図
図2:繁閑差に強いシフトを組む4つの手順(シフトのつくりかた 編集部作成)

手順①:日ごとの必要人数を当てはめる

月のカレンダーに予約状況を見ながら「閑散・通常・繁忙」を割り当て、各日の必要人数を書き込みます。これがシフトの「枠」になります。

手順②:ナイトなど負担の大きい枠から固定する

ナイトフロントのように、入れる人が限られ、その後の明け・休みまで決まってしまう枠を最初に埋めます。後回しにすると、日中の配置を組み終えたあとでナイトに入れる人がいない、という手戻りが起きます。

手順③:スキルの高い人を各日に散らす

外国語対応ができる人、トラブル対応に慣れたベテラン、料飲ならバーテンダーなど、スキルの高い人が特定の日に集中しないよう、各日に分散させます。新人が多い日にベテランを1名置く、といった組み合わせもここで考えます。

手順④:最後に希望を入れて調整する

希望休や勤務時間の希望を反映し、残った枠を埋めます。希望が重なって全員分は通せない場合も、①〜③で骨格ができていれば、どこを動かせばよいかが見えやすくなります。

3. フロントの早番・遅番・ナイトの回し方

フロントの勤務の回し方には、一般に次のような定石があります。過去のシフト表に「なぜこの並びなのか」と思う箇所があれば、多くはこの定石に沿ったものです。

  • ナイトの後は「明け → 休み」を続ける:「明け」はナイト勤務を終えて退勤する日のことです。夜勤明けの翌日にすぐ勤務を入れると疲れが抜けず、ミスや体調不良につながります
  • 遅番の翌日に早番を入れない:遅番のあとに早番が続くと、勤務と勤務の間の休息が短くなります。「遅番 → 遅番」「早番 → 遅番」の流れにするのが基本です。終業から次の始業までに一定の休息を確保する「勤務間インターバル」は、2019年4月から事業主の努力義務とされています
  • ナイトの回数を公平にする:ナイトは負担が大きい勤務です。特定の人に偏ると不満や離職の原因になるため、月ごとの回数をそろえます
  • ナイトには経験者を必ず1名:夜間は少人数で緊急対応まで担うため、経験の浅い人だけにならないようにします
明けの翌日にすぐ勤務や遅番の翌日の早番といった避けたい並びと、ナイトの後は明け・休み、早番から遅番へといった基本の並びを比べた図
図3:フロントの勤務の並び(シフトのつくりかた 編集部作成)

休憩時間は労働基準法で、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上とされています。ナイトのような長い勤務では、休憩や仮眠の時間帯もシフトに組み込んでおきましょう。最新の基準は厚生労働省の情報をご確認ください。

出典:労働基準法 第34条(休憩)(e-Gov法令検索)/勤務間インターバル(厚生労働省「勤務間インターバル制度とは」)

4. 兼務・応援をうまく組み込む方法

フロントと料飲、レストランと宴会など、複数の部門に入れるスタッフがいると、繁閑差を吸収しやすくなります。うまく組み込むコツは次の3つです。

  • 「誰がどこに入れるか」を一覧にする:スタッフごとに、入れる部門・ポジションと、その習熟度を書き出します。記憶だけで管理していると、応援を頼めるのが特定の人に偏ります。他部門の責任者にも確認して一覧にしておくと、頼める相手の幅が広がります
  • 応援の優先順位を決めておく:「料飲が足りない日はフロントの兼務スタッフから回す」「ただしフロントの必要人数を下回らない範囲で」のように、どこから人を借りるかを先に決めておきます
  • 部門をまたいで同時に見る:兼務スタッフを各部門の責任者が別々に予定に入れると、二重に配置されることがあります。兼務スタッフだけでも、部門をまたいだ一覧で確認するようにします

5. 急なキャンセル・団体予約で人数が変わったときの対応

ホテルでは、シフトを公開したあとに団体予約が入ったり、大口のキャンセルが出たりすることが珍しくありません。こうしたときは、シフト全体を組み直さず、影響する日の前後だけを作り直すのが基本です。

  • 影響する日を特定する:どの日の、どのポジションの人数が変わるのかを確認します
  • その日の区分を変える:「通常日 → 繁忙日」のように、手順①で決めた区分を変えれば、必要人数が自動的に決まります
  • 前後の並びを崩さない:人を追加・削減するときも、ナイトの後の明け・休みや、遅番の翌日の早番禁止といったルールを守ります
  • 変更はすぐに共有する:変わった人に確実に伝わるよう、変更の連絡と確認の流れを決めておきます

手作業だと、1日を直したことで前後の勤務の並びが崩れ、結局数日分を組み直すことになりがちです。特に慣れていないうちは、直した箇所が定石に反していても気づきにくいものです。予約の変動が大きい施設ほど、この「一部だけ作り直す」作業の効率が、責任者の負担を大きく左右します。

6. 手作業の限界と、シフト自動作成の使いどころ

ここまでの手順は手作業でも実践できます。ただ、必要人数・労働時間と休日・スキル・ナイトの並び・兼務・公平性・希望の7つを同時に満たそうとすると、1か所を直すと別の場所が崩れる、という組み直しが避けられません。シフトの作り方を3つに分けると、違いは次のとおりです。

Excel(手作業+関数)勤怠管理システムシフト自動作成
得意なこと自由に書き込める・費用がかからない希望の収集・共有、人数の過不足チェック条件同士のぶつかりを解くこと
条件の扱い人が頭の中で確認主に人数と時間帯日ごとの必要人数・ナイトの並び・スキル・兼務・希望休などを同時に扱う
条件がぶつかったとき人が組み直す人が組み直すシステムが全体を見て組み直す

Excelや勤怠管理システムは記録・共有にはとても便利ですが、「誰をどこに置くか」の組み合わせは人に任されています。この組み合わせを引き受けるのがシフト自動作成で、次の3ステップで動きます。

ステップ1:条件を「ルール」として登録する

この記事で紹介した「繁忙日はフロント遅番6名」「ナイトの後は明け・休み」「遅番の翌日は早番にしない」「各日に外国語対応ができる人を1名以上」などを、ルールとして登録します。必ず守るものと、できるだけ守るもの(希望休など)に分けて優先度をつけます。

ステップ2:すべてのルールを満たす組み合わせを計算する

全員分・1か月分の組み合わせをまとめて計算し、登録したルールをできるだけ多く満たす案を作ります。手順②〜④を、ぶつかりを解きながら一度に行うイメージです。

ステップ3:人が確認し、微調整する

出てきた案を責任者が確認し、必要なところだけ手で直します。責任者の仕事は「ゼロから組む」から「確認して仕上げる」に変わります。経験が浅いうちは、ルールを満たした案を土台にして確認から始められるため、定石を覚えながら組めるのも利点です。

自動作成を活かすカギは、セクション1で決めた日ごとの必要人数の基準です。基準があれば、予約状況をもとに各日の区分を決め、それを条件として繁閑に合わせたシフトが組めます。予約が変わったときに、影響する範囲だけを作り直せるかどうかも、ツール選びの大事なポイントです。

シフト自動作成サービスをお探しの方へ

シフト自動作成サービスはいくつかあり、得意な業種や扱える条件はそれぞれ異なります。Shiftmation(シフトメーション)もその一つで、介護・医療・宿泊など、条件が複雑な現場のシフト作成を専門にしています。自ホテルの条件で作れるかどうか、機能・料金・導入の流れをまとめた資料でご確認ください。

Shiftmationの場合

Shiftmation(シフトメーション)は、宿泊業をはじめ、24時間運営で条件が複雑な現場向けに作られたシフト自動作成サービスです。

  • 部門の条件をルールとして登録:日ごとの必要人数・ナイトの回数と並び・スキル・希望休などを登録し、全員分を同時に満たすシフトを自動で作成します
  • 月の途中で一部だけ作り直せる:団体予約や急な欠員が出たときも、シフト全体を組み直さずに、必要な部分だけを再作成できます
  • 専任担当が初期設定をサポート:シフトのルールを頭の中から取り出し、言葉にし、優先順位をつけ、初めて使うシステムに正しく設定する——ここが導入で最も重要で、最も難しいところです。Shiftmationでは「わからないことがあればサポートします」ではなく、シフト作成者お一人ずつに専任担当が付き、オンラインMTGで伴走しながらすべて一緒に作り込みます。正しく初期設定できるだけでなく操作にも慣れていただけるので、使い続けられる状態で運用を始められます

スタッフからのシフト変更の申請と、責任者の承認の流れを仕組みにすることもできます。自ホテルの条件で自動作成できるか知りたい方は、資料をダウンロード(無料)してご確認ください。

まとめ

  • ホテルのシフトは、予約状況から日ごとの必要人数を先に決めるのが出発点。人から埋めると繁閑に合わない
  • 組む順番は 必要人数 → ナイトなど負担の大きい枠 → スキルの分散 → 希望 の4手順
  • フロントは「ナイトの後は明け・休み」「遅番の翌日に早番を入れない」「ナイト回数を公平に」が基本
  • 兼務・応援は「誰がどこに入れるか」の一覧と、応援の優先順位を先に決める
  • 予約変更が多い施設では、一部だけ作り直せるかが効率を左右する。自動作成を使うなら、この点も確認する
Shiftmation サービス資料

ホテル・旅館向け Shiftmation(シフトメーション)のサービス資料

シフト作成を、最短5秒に。

日ごとの必要人数・部門とスキル・夜勤・兼務をまとめて考慮し、条件を満たすシフトを自動で作成します。機能・料金・導入の流れを1冊にまとめました。

よくある質問(FAQ)

Q経験が浅く、シフト作りに自信がありません。何から見直せばよいですか?

Aまず、セクション1にあるとおり、日ごとの必要人数の基準を決めているかを見直してください。過去のシフト表をなぞるのではなく、「なぜこの人数・この並びなのか」を確認しながら組むと、定石が身につきます。慣れるまでは、作った案をベテランスタッフや他部門の責任者に見てもらい、ルールから外れていないか確認すると安心です。

Q必要人数の基準は、どうやって決めればよいですか?

A直近数か月のシフト表と予約状況を並べ、「うまく回った日」と「足りなかった日」の人数を比べるのが近道です。最初から細かく決めず、繁忙日・通常日・閑散日の3段階から始め、運用しながら見直していきます。

Q自部門だけで自動作成を使い始めることはできますか?

A多くのツールでは、部門単位で使い始めることができます。ただし兼務スタッフがいる場合は、他部門の予定とぶつからないよう、兼務スタッフの扱いを事前に関係部門と決めておくと安心です。

Q自動作成したシフトを手で直すことはできますか?

A多くのツールでは、作成後に手で修正できます。直したときにナイトの後の休みや必要人数などのルールを満たしているか、画面上で確認できるかもあわせて見ておくとよいでしょう。

この記事について

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法令の解釈や個別の事案への判断を示すものではありません。内容は公開・更新時点の情報に基づいています。実際の運用にあたっては最新の公的情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。本記事の情報により生じた損害について、当社は責任を負いかねます。


この記事をシェアXでポストFacebookでシェアLINEで送るはてなブックマークに追加この記事のURL

Shiftmation サービス資料

ホテル・旅館向け シフト自動作成
Shiftmation サービス資料

必要人数・部門・スキル・夜勤・兼務を自動で考慮。機能・料金・導入の流れを1冊にまとめました。

シフトのつくりかたについて

勤務シフト自動作成サービス「Shiftmation」を提供する株式会社シフトメーションが運営。介護・医療・宿泊・小売の現場でシフト作成を支援してきた知見をもとに、明日から使える情報を発信しています。

シフト作成、最短5秒で終わらせませんか?

資格・スキル・夜勤・希望休までまとめて考慮し、条件を満たすシフトを自動で作成します。