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ホテルのシフトの組み方|予約の繁閑に合わせる4つの手順と自動作成の使いどころ

繁忙日に限って人が足りず、閑散日には人が余っている。団体予約や急なキャンセルが入るたびに、シフトを組み直している。これまでのシフト表を参考に何とか形にはしているものの、何を基準に、どの順番で組めばよいのか自信が持てない。フロント・客室・レストランの責任者として、そんな悩みはないでしょうか。
この記事では、シフト作成の経験が浅い部門責任者の方に向けて、ホテルのシフトを何から決めればよいかという出発点から、繁閑差に強いシフトの組み方の手順、早番・遅番・ナイトの回し方、兼務・応援の組み込み方、予約が変わったときの対応、そして自動作成の使いどころまでを、実際に組む順番どおりに整理します。
この記事の結論
- 出発点は予約状況から日ごとの必要人数を先に決めること。人から埋め始めると、繁忙日が手薄・閑散日が過剰になり、人件費と接客の両方で損をする
- 必要人数が決まったら、ナイトなど負担の大きい枠から固定 → スキルの高い人を各日に散らす → 最後に希望を入れるの順で組むと手戻りが減る
- 予約の変動が大きい施設では、「一部だけ作り直す」ことができるかが効率を大きく左右する
目次
1. 出発点は「日ごとの必要人数」を先に決めること
シフト作りに慣れていないうちにやりがちなのが、「まずAさんを早番、Bさんを遅番に…」と、人から埋めていくやり方です。過去のシフト表を参考に組んでいても、結果的にこの形になりがちです。この方法だと、手が空いている人を並べた結果として人数が決まるため、繁忙日が手薄になり、閑散日に人が余ることが起こりがちです。前者は接客品質の低下に、後者は人件費のムダにつながります。

そこで最初にやるべきなのが、予約状況をもとに日ごと・ポジションごとの必要人数を決めることです。毎日細かく計算する必要はありません。繁忙日・通常日・閑散日のように数段階に分け、段階ごとの人数をあらかじめ決めておくと、毎月の作業が楽になります。
| 日の区分(例) | 目安の考え方(例) | フロント早番 | フロント遅番 | ナイト |
|---|---|---|---|---|
| 閑散日 | 平日で稼働が低い日 | 4名 | 4名 | 3名 |
| 通常日 | 平日の標準的な日 | 4名 | 5名 | 3名 |
| 繁忙日 | 週末・連休・団体チェックインがある日 | 5名 | 6名 | 4名 |
人数は施設の規模や客室数によって変わるので、上の表はあくまで例です。基準を決めた経験がなくても心配はいりません。直近数か月のシフト表と予約状況を並べ、「うまく回った日は何名だったか」「足りなかった日は何名だったか」を振り返ると、自部門の基準が見えてきます。迷ったら、現場のベテランスタッフに「この日は何名いれば回るか」を聞くのも近道です。宴会や団体が入る日は、区分とは別に「料飲を2名追加」のような上乗せルールを決めておくと判断がぶれません。
2. 繁閑差に強いシフトを組む4つの手順
必要人数が決まったら、次の順番で組んでいきます。慣れていないうちは順番が前後しがちですが、この順番を守るだけで、組み直しの回数が大きく減ります。

手順①:日ごとの必要人数を当てはめる
月のカレンダーに予約状況を見ながら「閑散・通常・繁忙」を割り当て、各日の必要人数を書き込みます。これがシフトの「枠」になります。
手順②:ナイトなど負担の大きい枠から固定する
ナイトフロントのように、入れる人が限られ、その後の明け・休みまで決まってしまう枠を最初に埋めます。後回しにすると、日中の配置を組み終えたあとでナイトに入れる人がいない、という手戻りが起きます。
手順③:スキルの高い人を各日に散らす
外国語対応ができる人、トラブル対応に慣れたベテラン、料飲ならバーテンダーなど、スキルの高い人が特定の日に集中しないよう、各日に分散させます。新人が多い日にベテランを1名置く、といった組み合わせもここで考えます。
手順④:最後に希望を入れて調整する
希望休や勤務時間の希望を反映し、残った枠を埋めます。希望が重なって全員分は通せない場合も、①〜③で骨格ができていれば、どこを動かせばよいかが見えやすくなります。
3. フロントの早番・遅番・ナイトの回し方
フロントの勤務の回し方には、一般に次のような定石があります。過去のシフト表に「なぜこの並びなのか」と思う箇所があれば、多くはこの定石に沿ったものです。
- ナイトの後は「明け → 休み」を続ける:「明け」はナイト勤務を終えて退勤する日のことです。夜勤明けの翌日にすぐ勤務を入れると疲れが抜けず、ミスや体調不良につながります
- 遅番の翌日に早番を入れない:遅番のあとに早番が続くと、勤務と勤務の間の休息が短くなります。「遅番 → 遅番」「早番 → 遅番」の流れにするのが基本です。終業から次の始業までに一定の休息を確保する「勤務間インターバル」は、2019年4月から事業主の努力義務とされています
- ナイトの回数を公平にする:ナイトは負担が大きい勤務です。特定の人に偏ると不満や離職の原因になるため、月ごとの回数をそろえます
- ナイトには経験者を必ず1名:夜間は少人数で緊急対応まで担うため、経験の浅い人だけにならないようにします

休憩時間は労働基準法で、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上とされています。ナイトのような長い勤務では、休憩や仮眠の時間帯もシフトに組み込んでおきましょう。最新の基準は厚生労働省の情報をご確認ください。
出典:労働基準法 第34条(休憩)(e-Gov法令検索)/勤務間インターバル(厚生労働省「勤務間インターバル制度とは」)
4. 兼務・応援をうまく組み込む方法
フロントと料飲、レストランと宴会など、複数の部門に入れるスタッフがいると、繁閑差を吸収しやすくなります。うまく組み込むコツは次の3つです。
- 「誰がどこに入れるか」を一覧にする:スタッフごとに、入れる部門・ポジションと、その習熟度を書き出します。記憶だけで管理していると、応援を頼めるのが特定の人に偏ります。他部門の責任者にも確認して一覧にしておくと、頼める相手の幅が広がります
- 応援の優先順位を決めておく:「料飲が足りない日はフロントの兼務スタッフから回す」「ただしフロントの必要人数を下回らない範囲で」のように、どこから人を借りるかを先に決めておきます
- 部門をまたいで同時に見る:兼務スタッフを各部門の責任者が別々に予定に入れると、二重に配置されることがあります。兼務スタッフだけでも、部門をまたいだ一覧で確認するようにします
5. 急なキャンセル・団体予約で人数が変わったときの対応
ホテルでは、シフトを公開したあとに団体予約が入ったり、大口のキャンセルが出たりすることが珍しくありません。こうしたときは、シフト全体を組み直さず、影響する日の前後だけを作り直すのが基本です。
- 影響する日を特定する:どの日の、どのポジションの人数が変わるのかを確認します
- その日の区分を変える:「通常日 → 繁忙日」のように、手順①で決めた区分を変えれば、必要人数が自動的に決まります
- 前後の並びを崩さない:人を追加・削減するときも、ナイトの後の明け・休みや、遅番の翌日の早番禁止といったルールを守ります
- 変更はすぐに共有する:変わった人に確実に伝わるよう、変更の連絡と確認の流れを決めておきます
手作業だと、1日を直したことで前後の勤務の並びが崩れ、結局数日分を組み直すことになりがちです。特に慣れていないうちは、直した箇所が定石に反していても気づきにくいものです。予約の変動が大きい施設ほど、この「一部だけ作り直す」作業の効率が、責任者の負担を大きく左右します。
6. 手作業の限界と、シフト自動作成の使いどころ
ここまでの手順は手作業でも実践できます。ただ、必要人数・労働時間と休日・スキル・ナイトの並び・兼務・公平性・希望の7つを同時に満たそうとすると、1か所を直すと別の場所が崩れる、という組み直しが避けられません。シフトの作り方を3つに分けると、違いは次のとおりです。
| Excel(手作業+関数) | 勤怠管理システム | シフト自動作成 | |
|---|---|---|---|
| 得意なこと | 自由に書き込める・費用がかからない | 希望の収集・共有、人数の過不足チェック | 条件同士のぶつかりを解くこと |
| 条件の扱い | 人が頭の中で確認 | 主に人数と時間帯 | 日ごとの必要人数・ナイトの並び・スキル・兼務・希望休などを同時に扱う |
| 条件がぶつかったとき | 人が組み直す | 人が組み直す | システムが全体を見て組み直す |
Excelや勤怠管理システムは記録・共有にはとても便利ですが、「誰をどこに置くか」の組み合わせは人に任されています。この組み合わせを引き受けるのがシフト自動作成で、次の3ステップで動きます。
ステップ1:条件を「ルール」として登録する
この記事で紹介した「繁忙日はフロント遅番6名」「ナイトの後は明け・休み」「遅番の翌日は早番にしない」「各日に外国語対応ができる人を1名以上」などを、ルールとして登録します。必ず守るものと、できるだけ守るもの(希望休など)に分けて優先度をつけます。
ステップ2:すべてのルールを満たす組み合わせを計算する
全員分・1か月分の組み合わせをまとめて計算し、登録したルールをできるだけ多く満たす案を作ります。手順②〜④を、ぶつかりを解きながら一度に行うイメージです。
ステップ3:人が確認し、微調整する
出てきた案を責任者が確認し、必要なところだけ手で直します。責任者の仕事は「ゼロから組む」から「確認して仕上げる」に変わります。経験が浅いうちは、ルールを満たした案を土台にして確認から始められるため、定石を覚えながら組めるのも利点です。
自動作成を活かすカギは、セクション1で決めた日ごとの必要人数の基準です。基準があれば、予約状況をもとに各日の区分を決め、それを条件として繁閑に合わせたシフトが組めます。予約が変わったときに、影響する範囲だけを作り直せるかどうかも、ツール選びの大事なポイントです。
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Shiftmation(シフトメーション)は、宿泊業をはじめ、24時間運営で条件が複雑な現場向けに作られたシフト自動作成サービスです。
- 部門の条件をルールとして登録:日ごとの必要人数・ナイトの回数と並び・スキル・希望休などを登録し、全員分を同時に満たすシフトを自動で作成します
- 月の途中で一部だけ作り直せる:団体予約や急な欠員が出たときも、シフト全体を組み直さずに、必要な部分だけを再作成できます
- 専任担当が初期設定をサポート:シフトのルールを頭の中から取り出し、言葉にし、優先順位をつけ、初めて使うシステムに正しく設定する——ここが導入で最も重要で、最も難しいところです。Shiftmationでは「わからないことがあればサポートします」ではなく、シフト作成者お一人ずつに専任担当が付き、オンラインMTGで伴走しながらすべて一緒に作り込みます。正しく初期設定できるだけでなく操作にも慣れていただけるので、使い続けられる状態で運用を始められます
スタッフからのシフト変更の申請と、責任者の承認の流れを仕組みにすることもできます。自ホテルの条件で自動作成できるか知りたい方は、資料をダウンロード(無料)してご確認ください。
まとめ
- ホテルのシフトは、予約状況から日ごとの必要人数を先に決めるのが出発点。人から埋めると繁閑に合わない
- 組む順番は 必要人数 → ナイトなど負担の大きい枠 → スキルの分散 → 希望 の4手順
- フロントは「ナイトの後は明け・休み」「遅番の翌日に早番を入れない」「ナイト回数を公平に」が基本
- 兼務・応援は「誰がどこに入れるか」の一覧と、応援の優先順位を先に決める
- 予約変更が多い施設では、一部だけ作り直せるかが効率を左右する。自動作成を使うなら、この点も確認する

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よくある質問(FAQ)
Q経験が浅く、シフト作りに自信がありません。何から見直せばよいですか?
Aまず、セクション1にあるとおり、日ごとの必要人数の基準を決めているかを見直してください。過去のシフト表をなぞるのではなく、「なぜこの人数・この並びなのか」を確認しながら組むと、定石が身につきます。慣れるまでは、作った案をベテランスタッフや他部門の責任者に見てもらい、ルールから外れていないか確認すると安心です。
Q必要人数の基準は、どうやって決めればよいですか?
A直近数か月のシフト表と予約状況を並べ、「うまく回った日」と「足りなかった日」の人数を比べるのが近道です。最初から細かく決めず、繁忙日・通常日・閑散日の3段階から始め、運用しながら見直していきます。
Q自部門だけで自動作成を使い始めることはできますか?
A多くのツールでは、部門単位で使い始めることができます。ただし兼務スタッフがいる場合は、他部門の予定とぶつからないよう、兼務スタッフの扱いを事前に関係部門と決めておくと安心です。
Q自動作成したシフトを手で直すことはできますか?
A多くのツールでは、作成後に手で修正できます。直したときにナイトの後の休みや必要人数などのルールを満たしているか、画面上で確認できるかもあわせて見ておくとよいでしょう。
この記事について
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、法令の解釈や個別の事案への判断を示すものではありません。内容は公開・更新時点の情報に基づいています。実際の運用にあたっては最新の公的情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。本記事の情報により生じた損害について、当社は責任を負いかねます。
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シフトのつくりかたについて
勤務シフト自動作成サービス「Shiftmation」を提供する株式会社シフトメーションが運営。介護・医療・宿泊・小売の現場でシフト作成を支援してきた知見をもとに、明日から使える情報を発信しています。




